一言でいえば“化粧品のマーケティングのために用意したおどろおどろしい噂話が一人歩きしていく”という話なんだけれども,まあ,その本筋の方も嫌味なくまとまっていてなかなかよい.逆にいえば,とりたてて斬新なアイデアが詰まっているわけではない.それでも,凄いと感じる,その凄さは帯にあるとおり,ラスト一行に詰まっている.この一行を入れるか否かに関連して著者のなかで生じたであろう葛藤については解説に詳しい.なるほどなと思わされた.
ネタバレにならないようにその“一行”に言及するなら,“真相は読者にしかわからない”というからくりがその一文に込められているということになる.ぜひ一読されたい.
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