2009/05/14

雨の牙

 また,読み進めたいシリーズものを見つけることが出来て,たいへんうれしい.

 本作はつい先日映画版が公開されていて,そのCMを見て読んでみたいと思った.映画を見てみたいという気持ちもあったものの,映画を見に行くのは面倒だし,CMで感じた作品の方向性からして,映画化がうまくいくたぐいの作品ではないと考えた.(本作を読み終わった後,いくつか映画の評論を読んでみたら,やはり……な評価が多いようだった)

 本作の主人公は,いわゆる殺し屋(って書いてみて,ものすごく安っぽい言葉だと思うが,実際そういう設定なんだから仕方ない).フィリップ・マーロウを彷彿とさせる……という文脈で描写しようと思ったのだけれども,それは書き方(あるいは訳し方)が似ている(あるいは似せている)だけであって,その本質は異なっている.というのは,本作の主人公のよりどころというか,エッセンスは過去のとある出来事であって,何らかのポリシィがあらかじめあって,それに乗っ取った生き方をしているという描かれかたはしていない.間違っても“タフでなければ生きていけない”云々のような台詞は出てこないだろう.

 で,本作ではある仕事をこなしたことから,主人公の現在を形成する原因となった出来事の真相が明らかになり,その真相に対する決着をつけるまでが描かれている.ちなみに,主人公は日米ハーフであり,本作の舞台は東京である.この点が,米国において割と受けることになった主要因なのかとも思いつつ,割とあらの目立つ設定も,それほど気にならなかったのはおそらく本作の醸し出す雰囲気(なんて書けばいいのかわからないけれども,藤原伊織における「テロリストのパラソル」のような感じだろうか.余計わかりにくくなっているようにも思うけれども)を僕が好きだからなのだろうと思う.

 嫌いな人はかなり嫌いな作品ではあると思う.ただ,僕はこういう話がとても好きなわけで,ただそれだけで,しばらく生きている理由ができてしまう.それはある意味では,幸せなことなのかもしれない.


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池田 真紀子

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2009/05/06

どうでもいいことなんだけれども

 中途半端になっていた,以前のブログからのエントリの移行をほそぼそとやっていたのだけれども,本文をなんとなく読み返していて,自分でウェブサイトを組み立てていたころのことを思い出した.

 “ことを思い出していた”というよりも,一つのことに思い至ったという方が正しいか.というのも,以前はテキスト中にリンクを設定している場合,ほぼ必ず文字色は青でアンダラインがセットになっていた.ていうか,よく考えると,これは作り手側の設定というよりもブラウザ側の設定が原因だったような気もする.いずれにしても,いつの頃からかそういう“暗黙の了解”のようなものが無くなってきたように思う.

 で,思って,いくつかのサイトを見てみたら,この“暗黙の了解”にのっとったサイトも意外と多く存在していることに気づいた.とはいえ,(少なくとも僕がよく行くようなサイトでは)青系の文字にマウスオーバでアンダライン表示のところが主流で,デフォルトでアンダラインがあるところは多くなかった.

 必ずしもリンクを設定している部分に注目を集めたいわけではないという理由から,このアンダラインについてはずっと消したいと思っていた記憶がある.いわゆるテキスト装飾系のサイトが姿を消していったころから,このアンダラインもまた消えていったような気がする.まあ,たぶんデザイン上の理由というのがメインの理由なんだろうけれども,おそらくはHTMLという文法の最大の“売り”であったリンクという概念が比較的一般化されてしまったからなんではないかなどと,今適当に思いついた.まあ,他にもウェブサイトのコンテンツの主流がテキストからそれ以外に拡大していったことも理由なんだろうけれども.

 どうでもいいけど,ただ,そこからリンクが張られていると期待させてされていないというパターンはなんとかならないものか.結構頻繁にiPODのサファリでリンクと思われる部分を連打してしまう.(で,結局無駄に拡大されるだけ,というイライラな落ち)

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