2005/08/29

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「君たちは、幸福だ。大勝利だ。そうして、もっと、もっと仕合せになれる。私は大きく腕組みして、それでも、やはりぶるぶる震えながら、こっそり力こぶいれていたのである。」(太宰治/新樹の言葉)

 前にも何かについて書いたとき,この文章を引用したように思う.ただ,この週末,再びそう思わされる出来事があった.

 世捨て人のような生活(この間,そう,実際に言われた.世捨て人のようだと)のなかで,だんだんと僕の中にあったものが変質していったせいだろうか.他者の幸福をある程度積極的に祝えるようになった(その時は口に出して言わなかったけれども,今に至るまでその気持ちは変わらない).

 まあ,そういった思考は少しずれているとも思うし,未だに“容認できない他者”の幸せについては当然そんな感情をもつことはできない.

 研究とは可能性を削ぎ落としつつ能力を高めていく作業だという.僕がその領域に達することができているとはとうてい思えない.でも,そちらの方向に進み始めているのは間違いない.

(ここまで書いて,同じ文脈で,同じ結論を以前にも導いていたような気がしてきた.……まあ,いいか)

 先にあるのは,誰かに祝ってもらえるような幸福なのだろうか.それとも山奥で霞を食べながら生きる生活だろうか.おそらく,成功などできない.まだ,霞が主食の生活の方が近いだろう.でも,それも悪くない.最近は,そう思う.

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